リコー GR と GR DIGITAL IV の比較
公開日:
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最終更新日:2013/07/31
コンパクトカメラ比較, リコー GR, GR DIGITAL IV
前の記事でもお伝えしましたが、ペンタックスリコーは「GR DIGITAL IV」の後継機になる「GR」を発表しましたので、早速、「GR DIGITAL IV」と「GR」の比較をしていきますね。
RICOH デジタルカメラ GR APS-CサイズCMOSセンサー搭載
1 センサーの大きさが違う
この点が一番大きな違いです。
「GR DIGITAL IV」は、1/1.7型有効1,000万画素CCDセンサー でしたが、APS-Cサイズ相当の有効1,620万画素CMOSセンサーに変更になりました。
アスペクト比も、4:3 から 3:2に変更になっています。
画素数が、1000万画素から1620万画素にアップしましたが、センサーのサイズを考えると、1画素当たりの面積はかなり大きくなっています。
そのため、画質に関しては、はっきりと分かるほど、良くなるのではないでしょうか?
コンパクトカメラの場合、後継機で画質が良くなったと言っても、かなり拡大をしないと、違いが分からない機種が多いですけれど、このカメラははっきりと分かりそうです。
発売後の画質の比較が楽しみですね。
2 高感度が違う
今までは、コンパクトカメラ用の小さなセンサーから、一眼レフで使われているAPS-Cサイズになったことと、新画像処理エンジン「GR ENGINE V」を搭載したことで、高感度が後継機とは思えないほどアップしています。
GR DIGITAL IV は、ISO3200まで対応していましたが、GRは、ISO25600まで対応しています。一気に3段分も高感度に強くなりました。
もちろん、実際に夜のスナップ写真で使う場合は、ISO3200(撮影者によってはISO6400)までしか使わないと思いますが、それでも、この高感度対応はうれしいですよね。
少し暗くなりはじめた夕方に撮影する場合でも、早いシャッタースピードで撮影することができますので、撮影範囲が大幅に広がりました。
3 H.264 の動画に対応
「GR DIGITAL IV」は、CCDセンサーを採用していましたので、動画に関してはMotionJPEG(最大640×480)しか対応していませんでした。
「GR」は、CMOSセンサーを採用していることもあって、動画記録はフルハイビジョンの1,920×1,080ピクセルのMPEG4AVC/H.264形式に対応しています。
また、動画中でもAFも可能な上、「エフェクト」も設定できるようになりました。
更に、部分切り出しや、静止画切り出しも可能になったため、動画に関しては、大幅に性能アップしています。
マイクは、本体に無指向性のステレオマイクを内蔵しています。
4 ローパスフィルターレス構造を採用
「GR DIGITAL IV」は、ローパスフィルターがありましたが、「GR」はローパスフィルターレス構造を採用しています。
ローパスフィルターがなくなると、被写体によっては、偽色やモレアが出るというデメリットがありますが、カメラ内に偽色抑圧や色モアレ補正の機能を搭載することで、このデメリットを克服しています。
製品の紹介ページには書いていませんが、RAW現像のソフトにも、この機能は入っているかもしれません。
5 「外部AFセンサー」と「手ぶれ補正」が無くなった。
「GR DIGITAL IV」は、外部AFセンサーとコントラストAF方式を併用する「ハイブリッドAFシステム」を採用していましたが、「GR」では、外部AFがなくなり、コントラストAFだけになりました。
この機能省略の部分だけを見ると、AFが遅くなるのでは?
という不安があるかもしれませんが、レンズ駆動方式、AFアルゴリズムの最適化、センサー読み出しの高速化によって、「GR DIGITAL IV」と比べて、AFが早くなったそうです。
そのため、外部AFセンサーがなくなったことによるデメリットはありません。
手ぶれ補正に関しては、あった方がいいことは確かですが、大型センサーで手ぶれ補正を組み込むのは、外形寸法や重さを考えると難しかったのだと思います。
ただ、「GR DIGITAL IV」と比べた場合は、高感度に設定することで、早いシャッタースピードで撮影をすることができますし、焦点距離も望遠ではなく、28mmの広角ですので、「GR DIGITAL IV」と比べた場合は「GR」が劣っているということにはなりません。
6 レンズが F2.8 になった。
「GR DIGITAL IV」は、28mm F1.9 でしたが、「GR」では、28mm F2.8 に変更になりました。
レンズが約1段分、暗くなってしまいましたが、それ以上にセンサーが大きくなっていますし、高感度も3段分上がっていますので、気にする必要はなさそうです。
もし、F1.9 のレンズを採用した場合、レンズが大きくなってしまいますので、外形寸法や重さがかなりアップしてしまいますので。。。
7 ホワイトバランスの測光が進化
マルチパターン・オートホワイトバランスは、約4倍に細分化されました。
リコーのカメラは、オートホワイトバランスが弱点の一つで、特に室内撮影では、光源によっては、オートホワイトバランスが正確ではないため、プリセットを使わないといけませんでした。
オートホワイトバランスは、実際に使ってみないと分かりませんが、弱点の1つだっただけに、かなり改善されていることが期待できそうです。
8 35mmクロップ機能を搭載
今までになかった機能として、35mm のクロップ機能が搭載されました。
35mmでも、有効画素数が約1000万画素ありますので、クロップ撮影をしたとしても、「GR DIGITAL IV」と同じ画素数で撮影をすることができます。
ストリートスナップで有名な写真家の森山大道氏は「GR DIGITAL IV」で撮影した作品を多数発表していますので、1000万画素もあれば、足りなくて困るということはなさそうです。
9 カメラ内RAW現像機能を追加
RAWで撮影をした場合、今まででは、パソコンで現像をする必要がありましたが、「GR」はカメラ内で行うことができるようになりました。
これは、ペンタックスのK-5などに搭載されていますので、この機能はペンタックスの技術が入っているのかもしれません。
パソコンが苦手な方にとっては、かなり便利な機能になりそうです。
ちなみに、カメラ内でRAW現像をすると、ファイル名が新規ファイル名になります。
RAWと同じファイル名で、JPEG画像が作成されるわけではありませんので、その点は注意して下さい。
RAWと同じファイル名でJPEG画像を作成したい方は多いと思うのですが、規格が決まっているため、カメラ内ではできないそうです。
かなり需要は多いと思うのですが、仕方がありませんね。。。
10 TAvモードを搭載
ペンタックスの一眼レフカメラに搭載されていたTAvモード(シャッター&絞り優先AEモード)が「GR」にも搭載されました。
これは、リコーがペンタックスを買収したことによって実現できた機能だと思います。
どのような機能かと言うと、絞りとシャッタースピードを固定して、ISO感度をカメラ任せにする機能です。
特に、暗くなってきた時でも、絞りを開放にして、シャッタースピードは最低でもこれくらいは必要、などという時には本当に便利な機能です。
11 エフェクト機能が追加
エフェクト機能に「レトロ」と「ハイキー」が追加されました。
「レトロ」と「ハイキー」は、他社でも人気のエフェクトですので、エフェクト機能を良く使う方にとっては、うれしいですね。
12 外形寸法と質量
外形寸法は、APS-Cサイズのセンサーを採用したにも関わらず、ほとんど大きくなっていません。
「GR DIGITAL IV」と比較すると、幅が 8.4mm、高さが 1.2mm、奥行きが 2.2mm と若干アップした程度ですので、並べて比較しない限りは、あまり大きくなったという実感がないのではないでしょうか?
APS-Cサイズのセンサーを採用したカメラでは世界最小というだけあって、本当にリコーの技術陣が頑張った成果だと思います。
また、電池とSDカードを含めた重量は、約219gから約245gと26g重くなっています。
こちらも、体感上はほとんど分からないレベルだと思います。
まとめ
「GR DIGITAL Ⅲ」から「GR DIGITAL IV」の時も、かなり物欲が刺激される機種でしたが、センサーが同じでしたので、購入を見送った方も多いのではないでしょうか?
今回は、そのセンサーにメスが入りましたので、マイナーチェンジではありません。
前回、見送った方も、このセンサーでこのサイズだったら欲しい!
と思う方も多いのではないでしょうか?
発売が本当に楽しみな機種になりました。
次の記事では、同じAPS-Cサイズのセンサーを搭載している「COOLPIX A」と「GR」との比較記事をお届けします。
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[…] ちなみに歴代カメラを並べてみると、デザインの変遷がわかります。 こうして見ると GRは一回り大きくて、GX100はちょっとイカツイ感じ…。 ■ RICOH 製品:GR ■ 比較 ペンタックスリコー GR VS GR DIGITAL IV ■ リコー GR と GR DIGITAL IV の比較 – カメラ比較.com […]